医療療養病棟

医療療養病棟とは

医療療養病棟(通称:療養型病院)とは、慢性期(病状が安定している時期)の患者様を対象に、医療ケアやリハビリのサービスを提供する病床のことをいいます。
医療療養病棟とは、長期間の療養をすることを目的とした医療機関です。手術や一時的な治療ではないため、一般的に数カ月単位の入院となります。
「療養型病院」は医療機関のため、医療保険が適用されます。

また、看取りやターミナルケアに24時間対応できるのが特徴です。
当直体制が整っているため、夜間や休日にも対応可能です。
私たちが大切にしていることは、「自分の家族を入院させたいと思える看護・介護」を目指しています。
常に患者様・ご家族さまの立場になって日々のケアをしていきます。
患者・家族さまから信頼される専門職を育成するために職員の院内外研修への参加、新人看護師の受け入れと教育計画に沿った教育をしています。

医療区分について

医療区分は、平成18年以降、医療必要度により「医療区分1~3」に分類されます。(※下記、医療区分表を参照ください。)
当院では、医療区分2および3に該当する患者様が入院しています。

医療区分表

医療区分3

疾患・状態
スモン、医師及び看護師による24時間体制での監視・管理を要する状態
医療処置
中心静脈栄養、24時間持続点滴、人工呼吸器使用、ドレーン法、胸腹腔洗浄、発熱を伴う場合の気管切開、気管内挿管のケア、酸素療法、感染隔離室におけるケア

医療区分2

疾患・状態
筋ジストロフィー、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病関連疾患、その他神経難病(スモンを除く)、神経難病以外の難病、脊髄損傷、肺気腫、慢性閉塞性肺疾(COPD)、疼痛コントロールが必要な悪性腫瘍、肺炎、尿路感染症、創感染、リハビリテーションが必要な疾患が発症してから30日以内、発熱を伴う脱水、体内出血、発熱を伴う頻回の嘔吐、褥瘡、うっ血性潰瘍、せん妄の兆候、うつ状態、暴行が毎日みられる状態
医療処置
透析、発熱又は嘔吐伴う状態の経管栄養、喀痰吸引、気管切開、気管内挿管のケア、血糖チェック、皮膚の潰瘍のケア、手術創のケア、創傷処置、足のケア

医療区分1

疾患・状態
医療区分2・3に該当しない者
医療処置
医療区分2・3に該当しない者

ADL区分について

医療区分が病気や医療処置による分類に対して、ADL区分は身体機能による分類となります。
①ベッド上の可動性
②移乗
③食事
④トイレの使用
以上の4項目に対して、手助けや見守りを受けずに自分で行える状況から、すべての動きにおいて介助または介護を必要とする状況までを6段階に点数化し24点を最高得点として、ADL区分を3段階に分類します。

患者様の生活の質(QOL)を保つため

褥瘡予防の取り組み
褥瘡委員を中心に、褥瘡の発生予防や早期治癒に積極的に取り組んでおります。また、積極的な離床をすることで褥瘡予防や寝たきり予防を図っております。

口腔ケアの取り組み
高齢者にとって口腔機能の低下は、肺炎をはじめさまざまな疾患を引き起こす要因となります。私達は全身疾患の予防、健康状態の維持を目的とした口腔ケアに取り組んでいます。

栄養療法の取り組み
経口・経管・点滴にて、患者様に常に必要な栄養が摂取できるよう、医師・栄養士等多職種と連携し食形態・栄養補助食品等で摂取できるよう努めております。

多職種が関わり支えていきます。
看護師や看護助手をはじめ、さまざまな職種が連携して患者様を支えていきます。また、季節に合わせて装飾や行事を通して療養生活を快適に過ごせるよう努めております。